Phil Ivey vs. David Williams (その6)

ようやく続き。

*****

我々の最後の作業は、もし我々がオールインまでプッシュして、Iveyがコールしたら、どれぐらいの頻度で勝つのか導き出すことだ。我々には彼が25%の確率でコールすることがわかっており、その場合、43%はハイペアをもっており、57%は2枚のハイカードをもっている。したがって:

・ハイペア:25%×43%で約11%

・2枚のハイカード:25%×57%で約14%

ハイペアに対しては約20%の勝率で、ハイカードに対しては約54%の勝率。すなわち、

・もしIveyがコールしたなら、2.2%プラス7.5%で約10%の勝率。

・残りの15%は我々の負け。

あと、もう少し。これが最後の計算。

・75%の割合でIveyは降りて、我々は$124,000を獲得する。我々の取り分は、
0.75×124,000=$93,000

・10%の割合でIveyはコールして、我々が勝つ。我々の取り分は、
0.1×574,000=$57,400

・15%の割合でIveyはコールして、我々は負ける。我々の取り分は、
0.15×-$508,000=$-76,200

我々の取り分の合計は、$74,200

$74,200=93.000+57,400-74,200

我々が思ったとおり、オールインは、かなりのプラスの期待値をもっていることがわかった。

コールした場合について評価するのはもう少し難しい。フロップ後の可能性の順列が相当数存在するので、ここは一般的な常識に基づいた観察に頼らなくてはならない。もしわれわれがコールしたら、ポットには$182,000が入る。我々には5のペアがあり、ポジションはない。8回に1回の割合で、フロップに3枚目の5がでて、ほぼ確実に勝てるが、その場合のどれぐらいのポットが取れるのかわからない。もし、Iveyにフロップが当たらなかったら、これ以上の金は得られないかもしれない。またそれ以外には、8回中7回はフロップは外れ、ポジションなしでスモールペアを持ったままになる。1枚、2枚、あるいは3枚のオーバーカードがボードに出るであろう。Iveyは自分の手が当たったかどうかわかるのだが、我々にはそれがわからない。そして、アクションは我々が先だ。

このシナリオで、ポットの取り分が40%を超えるであろうと考えるに足りる理由はあるか?ない。せいぜい五分五分だろうが、長期的にはこうしたプレイでこれ以上の結果は望めない。したがって、プッシュがコールよりもはるかに有利だ。

より穏やかなレイズをするというのが正しいプレイたりうるか?ほぼ間違いなく、コールよりはいいだろう、というのも多くの手でIveyはそれで降りるからだ。だが、そこでポットが取れなかった場合、前に述べたのと同じ状況に立たされることになる―スモールペアでポジションなし、しかも、いい手に直面。ここでも、私はプッシュするほうを、スモールペアをポジションなしでフロップ後にプレイするよりも好む。

最後にもう一つ考慮すべき点について述べておく必要があるだろう。Iveyは現在ショートスタックにあり、諸君のスタックの25%ほどを持っている。諸君には、最も危険なプレイヤーを比較的安いコストではじき出すチャンスがあるのだ。チャンスに賭けたまえ。

オールインに5点、$200,000レイズに2点、コールに1点。フォールドには得点なし。

Williamsは実際にはコールし、MoranはKd3sをフォールド。ポットは$182,000。

*****

確かVol.1でこういう期待値的な分析をやっていたけど、その時に、彼は、この分析を実際にテーブルでやるのは無理だというようなことをいっていたような気がする(記憶曖昧)。にもかかわらず、こういう分析をわざわざやるのは、こうした「宿題」をこなすことで、実際にテーブルでプレイする際に、ある程度の見当がつくということなのだろうな。
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# by sabrefishingcat | 2007-06-09 12:03 | Poker Hands

WSOPが始まった。

記事の更新止まって申し訳ない。そのうちまた始めるよ。

さて、俺が死んだりしているわけではない証拠がわりにひとつ更新。

WSOPが始まったわけだが、イベントによっては何千人もの参加者がいるために、運営にすごい混乱をきたしていることがあるらしい。

Card Playerのサイトで見たのだが、イベント3の$1500NL Hold'emでは、一日目に3000人弱から200何十人に絞られ、2日目に入賞者が決定したのだが、その直後に、入賞まで耐えに耐えていたショートスタック達がオールインを連発し始めて、大花火大会となり、つぎつぎに飛ぶ連中が出始めた。なんでも、瞬間最大風速で、15分に16人飛んだらしい。そうなると、いったい誰が何位でいくらの賞金を得たかというのを正確にきめるのが難しくなり、結局プレイを40分間止めてブレイクしたらしい。

WSOPに行かれる方、$1500のイベントは、多くの方が参加されるだろうが、こういう混乱が予想されるので、運営の混乱で不利益を受けることのないよう、注意していただきたい。

それにしてもなあ、プレイそのもので神経使うのに、こういうことに気を取られるなんてねえ。
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# by sabrefishingcat | 2007-06-04 08:53 | Chit Chat

Phil Ivey vs. David Williams (その5)

続き。

*****

この問題を攻略する上で、ものごとを単純化するために2つの仮定をおくこととしよう。まず最初に、BBのショートスタックは無視することにしよう。IveyとWilliamsのアクションを見て、彼はトップ5%に入るような強い手が来ていない限り、フォールドするであろう。それが起きる可能性はかなり少ないので、2人のプレイヤーでのケースで決定したプレイがおそらく正しいものとなるだろう。それとまた、当面はレイズするプレイについては無視して、コールとオールインのみについて考えていこう。あとで通常のレイズプレイについて再考して、それが正しいかどうか考えることにする。だが今のところはコール対オールインということで考えよう。

直感的に見て、オールインはなかなかいい利益を出してくれそうに見える。Iveyは自分からレイズした手を割合よく降りるし、5のペアは彼がコールするような手のいくつかに対して、やや優位に立っているのだ。それではいくつか妥当な前提を置いた上で、このプレイがうまくいくかどうか見てみよう。

3人が残っているハンドで、ショートスタックという状況で、私の思うにIveyは以下のような手でレイズをかけてくるであろう。

・あらゆるペア(73通り:5のペアを我々がすでに押さえているので、55は6通りではなく1通りしかないことに注意せよ。)

・あらゆるAX(184通り:同様にA5の可能性は16通りではなくて8通りしかないことに注意せよ。)

・T以上のハイカードーKQ、KJ、KT、Qj、QT、JT(96通り)

これはたぶん保守的なリストだろう。私なら、例えばIveyが98のような手でムーブを仕掛けてきていたとしても驚かない。だが、彼が持っているかもしれない手の種類が増えるほど、オールインが有効なプレイとなる、というのも、彼が降りるであろう手が増えるからだ。だから、ここで得られる答えは、オールインがどの程度強いかということの保守的な評価ということになる。

さきほどの3つのカテゴリーには、Iveyがそのどれかを持っていると推測される357通りの手が含まれている。もしわれわれがオールインしたら、これらのうちのどれぐらいの手で彼はコールするだろうか?もちろん確証を得る方法はない。もし降りた場合、彼のMは9を少し下回るぐらいで、必死になるというほど低いわけではない。わたしなら、TT以上か、AK、AQでコールするだろう。Iveyはテーブルの誰も強みを見せていないときにはアグレッシブだが、ショウダウンまでいったときには、たいていは状況から見て妥当な手を持っている。私の場合の手のリストに99とAJを加えよう。するとトータル84通りの手で、これは、彼がレイズしてくると思われる手の25%になる。アグレッシブなプレイヤーの場合は、これぐらいの比率が妥当だろう。彼がコールすると思われる手で47%はハイペアで、53%は強いAXで、この場合は我々が優位にある。

ではいったいどれぐらいの金が勝負にかかるのか?オールインした場合には、3種類の可能な結果が存在する。

1.もしIveyがフォールドしたなら、現在ポットにある、124,000が手に入る。

2.もしIveyがコールして、我々が負けたら、我々の損害は、コールに必要な58,000だ。(我々はSBだったので、すでに12,000をポットに入れていることを思い起こしたまえ。)さらにそれに加えて、Iveyの残りのスタックの450,000が必要で、トータル508,000となる。

3.もし、Iveyがコールして、我々が勝ったら、現在のポットに加えて、Iveyの残りのスタックを得る―124,000プラス450,000で、トータル574,000だ。

*****

まだ続くのよ、この分析。でも力が尽きたので、いったんアップ。読みにくくてごめん。
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# by sabrefishingcat | 2007-05-08 19:21 | Poker Tactics

Phil Ivey vs. David Williams (その4)

実際には諸君はオールイン。Iveyはフォールド。諸君がポットを獲得した。

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というわけで、問題は終わり。お待ちかねの解説編。

*****

NegreanuとAriehは両方ともフォールドしている。NegreanuはJd6hを、AriehはJh5cを降りている。両者はともにアグレッシブなプレイヤーだが、どちらもこういう手ではアグレッシブにプレイしたがらない。アグレッシブなプレイヤーが弱い手でポットを攻める時には、Q5よりも75を、客観的にはQ5のほうが強い手であるにもかかわらず、好む。

その理由というのは諸君が想像しているかもしれないものとは違っている。たいていのプレイヤーはプロが75オフのような手でムーブを起こしているのを見た時には、ストレートの可能性があるからに違いないのだと思う。だが実際にはストレートの可能性が果たす役割は、より小さなものでしかない。本当の理由はみせかけということとドミネーションなのだ。

仮に諸君がQ5のような手であるポットに対してムーブを起こして、コールされたたとしたまえ。そしてフロップがQ92と出て首尾よくヒットしたとしよう。諸君が参加し続けたとしたら、相手は「やつはクイーンを持ってるな」と思うであろう。それでもし相手からアクションが返ってきたとしたら、それはQとより上のキッカーを持っている相手か、あるいはQのペアよりも強い手を持っている相手からということになる。

だがもし諸君が75をプレイして、フロップがローカードばかりだったとしたら、諸君の手はもののみごとに見せかけられることになる。諸君はAKを持った相手で、諸君が同じように2枚のハイカードを持っていると思っている相手から、かなりの額の金を勝ち取れるかもしれない。ストレートの可能性というのは、まあひとつのボーナスで、そういう手で攻めていく本当の理由はみせかけという要素なのだ。

それに加えて、それらの手はドミネートされにくい。Q5のような手をプレイすることの大きな危険性は、相手がKQやQJを持っていて、Qとより強いキッカーでドミネートされてしまうことだ。ペアになっていない手同士の戦いにおいては、ドミネーションを避けることで勝つチャンスが大きく改善される。

IveyはAc3dを手にして、70,000までレイズする。2人のショートスタックのうちのひとりであり、手に参加できるプレイヤーがあと4人ということで、IveyはA一枚で攻めるに足りると考えたのだろう。Iveyは非常にアグレッシブなプレイヤーだが、保守的なプレイヤーであっても、Iveyと同じ状況に置かれたら、同じようにプレイするだろう。

Tsiprailidisは9h6hをフォールドする。


問1)

WilliamsはSBのポジションにいて、面白い手、スモールペアを持っている。

5s5h

フォールドはない。本当の質問とは、コールか?レイズか?はたまたオールインか?である。これは難しい問題だ。

*****

ここでエネルギー尽きたので、また次回。
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# by sabrefishingcat | 2007-05-07 16:02 | Poker Tactics

Phil Ivey vs. David Williams (その3)

続き。

*****

実際には諸君はチェックした。Iveyは105,000をベット。ポットは287,000。Iveyのスタックの残りは345,000。さて、諸君のアクションは?

A. フォールド
B. 105,000をコール
C. 250,000までレイズ
D. オールイン

****

解答はコメント欄に。
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# by sabrefishingcat | 2007-05-06 15:22 | Poker Tactics

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こんにちは。スナドリネコです。

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